ミッドナイトラン|ロバートデニーロの魅力満載ロードムービー

映画

ロバート・デ・ニーロというと、演技はもちろん上手いけれど、「ゴッドファーザーPART2」をはじめ、出演作はどこか重苦しい感じがする、などと思っていませんか?

この「ミッドナイトラン」では、彼の軽妙さが存分に発揮されていて、とにかく楽しめますよ。

 

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「ミッドナイトラン」のあらすじとロードムービー

あらすじ

ロバート・デ・ニーロ演じるジャック・ウォルシュは、シカゴ警察を依願退職し、ロサンゼルスでバウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)をしています。

 

今日も、マスコーニ保釈金融のエディの依頼で男を追っていました。

 

部屋の鍵をこじ開けようと細工している最中に道具を落としてしまいます。

身をかがめた途端、ショットガンで頭があった部分を打ち抜かれるという危なっかしさ。

 

そんなある日、ジャックは、チャールズ・グローディン演じる会計士マディーカスを連れてきて欲しいと頼まれます。

 

何でも、エディがマディーカスに45万ドルを貸していて、それが回収できないと破綻してしまうからということで。

 

このマディーカスという男。

ギャングのジミー・セラノの金、1500万ドルを横領し、慈善事業に寄付したという変わり種。

 

保釈されて行方をくらましたマディーカスを連れて帰れば、報酬は10万ドルということでジャックは張り切ります。

 

ジャックは元警官だけあって、マディーカスの逮捕記録から手がかりをつかみます。

 

その直後、ヤフェット・コットー演じるFBIのモーズリ捜査官に車の中に押し込められてしまいます。

 

セラノを追うFBIにとって、重要な証人であるマディーカスを渡すわけにはいかないと。

 

脅されたあと解放されたジャックですが、ちゃっかりモーズリのバッジ付身分証明書をゲット。

 

飛行機の中でそれを見事に偽造して、ジャックは一路ニューヨークへと。

 

ところで、ジャックがシカゴ警察を依願退職したのは、セラノが原因でした。

セラノの部下の邪魔が入りますが、FBIのバッジの威力でマディーカスを捕まえます。

 

あとは飛行機で帰るだけ。

そう思ったジャックですが、二人の動きは盗聴などでギャングとFBIに筒抜けでした。

両方から追われる二人。

 

でも、ここでハプニングが。

飛行機の席に腰を降ろしたマディーカスが暴れ出します。

飛行機恐怖症だと。

 

でも本当は、自分で複葉機を操縦できるほどの腕前。これはあとでわかります。

 

結局、飛行機を降ろされた二人は、この後汽車、バス、盗んだパトカー、盗んだ別の車など交通手段を変えて、ロスを目指します。

 

カードを別のバウンティ・ハンターに止められてしまってお金がなくなってしまったジャックたち。

 

マディーカスの勧めもあって、別れた妻の許を訪ねます。

もうこのあたりから、二人の間には奇妙な友情とでもいうべき感情が生まれてきます。

 

その後もパトカー群に追われるふたり。

ついに逃げ切れなくなり、もうひとりのバウンティ・ハンターに倒されてしまうジャック。

 

結局、ヤクザのボス、セラノにマディーカスは引き渡されてしまいます。

 

ジャックはFBIのモーズリ捜査官の力を借りて、マディーカス奪還作戦を立てます。

それは最後の賭けというべきものでした・・・。

 

 

ロードムービーについて

映画でもっとも面白いシチュエーションはロードムービー、という人は結構いるみたいですね。

 

いわゆる道中物であり、「イージー・ライダー」「スケアクロウ」はじめ、「最高の人生の見つけ方」という映画もありました。

 

私が始めて映画館でロードムービーを見たのは、「ハリーとトント」でした。

 

若者が主人公が多いアメリカ映画にあって、珍しく老人が主人公。

ハリーという72歳の元教師が、茶色の猫で名前はトントと一緒に旅に出る、という物語です。

 

監督のポール・マザスキーは枯淡の境地と違って、「俺はまだ若い」と思っているハリーを上手く表現していたと感じました。

 

 

ロバート・デ・ニーロの役柄について

ロバート・デ・ニーロの出演作、「ゴッドファーザーPART2」「ディア・ハンター」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」「レイジング・ブル」などありますね。

これらの作品を見ると、どうしても重厚な感じがします。

そこがいいという人はもちろんいますが、もっと軽い気持ちで映画を見たい、とにかく楽しみたいんだ、という人もいるわけです。

 

まあ、出世作といえる「ミーン・ストリート」では店の中で急にズボンを脱ぎだす変な男を演じていましたが。

 

その点、この「ミッドナイトラン」、めちゃくちゃお勧めです。

 

デ・ニーロは、正義感が強いくせに、適当にちゃっかりしていて、お人好しという主人公を活き活きと楽しそうに演じていました。

 

私もロバート・デ・ニーロが出演している映画は結構見ていますが、こんなに笑ったのは始めてでした。

 

「ビバリー・ヒルズ・コップ」で成功したマーチン・ブレスト監督も、デ・ニーロに出演依頼する時、二の足を踏んだそうですね。

 

デ・ニーロが受けてくれて本当に良かった。

おかげで楽しませてもらいました。

 

 

まとめ

前述した通り、ロバート・デ・ニーロ出演作ではこの「ミッドナイトラン」が一番楽しかったです。

 

また、相方の会計士役、チャールズ・グローディンの演技も素晴らしいです。

最初は、素直で気の小さい男と見せかけておいて、ジャック以上に喰えない面がだんだん出てきます。

 

飛行機恐怖症だといっておいて、ジャックの目を盗んで複葉機で逃げようとする。

特に、金を工面するために、ジャックから身分証を借りて、スーパーから金をだまし取るシーンは、まじめぶってやるだけに最高でした。

そうそう、彼の映画デビュー作は、「ローズマリーの赤ちゃん」とのこと。

見直さなければ。

 

劇場公開時に映画館で見て、これぞエンタテインメント、とうなったのですが、テレビで見直しても痛快さは充分伝わってきましたね。

 

このような楽しい映画を作ってくれた、マーチン・ブレスト監督に改めて感謝です。

コメント

  1. […] 薄ら笑いの悪ガキが青年や壮年になってのちに、「タクシー・ドライバー」や「ミッドナイト・ラン」のデニーロに変化したといえるかも。 […]

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